書評 精神科医が考えた 忙しすぎる人のための「開き直り」の片づけ術

精神科医が考えた
 忙しすぎる人のための「開き直り」の片づけ術
  奥田弘美:著

 
「部屋を片付けたい」
友人と会話すると必ず出てくる言葉です。
 
スタイリッシュな家具、物の少ない部屋、今すぐにでも友人を呼んでパーティが開けそうな生活感がある物が置いていないリビング・・・
雑誌を見ていると、そんな部屋のオンパレードです。
 
でも現実の我が家は、リビングのテーブルには高校生の勉強道具、スマホ、大学生の化粧道具が隙あらば占拠し、食事時になるとリビングの棚や本棚に一時避難されて、生活感満載。
どうやったら、雑誌に出てくるような「片付いている部屋」にできるんだろう?と日々途方に暮れていました。
 
この本を読む前は!
 
そうです、私たちは「片付け」なければならないと洗脳されているのです。と筆者は言います。
 
●洗脳ポイント
・ドラマや雑誌に出てくるオシャレな部屋が、理想の状態 ⇒居心地がいいのか?
・片付けない人=心が乱れている人 ⇒そうでない人はたくさんいるし、片付いていても近寄りたくない性格の人もいる
 
そう、結局、物が多いのは片付けられないせいではなく、ライフステージの中で多くならざるを得ない時があり、家が狭く収納が少ない日本の家では例え、頑張って片付けたとしても、すぐリバウンンドしてしまうのです。
そして、物が好きですぐ買ってしまう人は、一念発起して断捨離したとしても、すぐに物が増えてしまう。その繰り返しです。
 
一番厄介なのは、片付ける時間がそもそもない。あっても片付けより優先してやることがある。
 
●結論
・多忙や物が多い人は、それを前提とした片付けを目指すべき
・ドラマや雑誌のような部屋ではなく、自分が居心地の良い部屋を目指す
・片付けの本来の目的である、清潔を保つことを優先して考える
 
そう、私も時間があったら、あれもやりたい、これもやりたい、本もたくさん読みたいと思ってしまうタイプ。
なので、フルタイムで働いている私が片付けに充てられる時間は、週末に1時間と日々5~10分程度しかなく、結局その範囲でできることしか続かないということがわかった訳です。
 
あ~、これからは掃除さえ行き届いていれば良しとしよう
 
そう思うと欲が出て、片づけしたくなってしまう自分がいました。
人間って不思議ですね。