書評 夢をかなえるゾウ3 ブラックガネーシャの教え

お金を稼ぐ意味って どういうことだろう?

内容

お金もない、彼氏もいない独身、ひとり暮らしのOLの元に、頭はゾウで牙をはやし、手が4本でメタボ腹の、ヒンズー教の神様ガネーシャが突然現れた。
その姿を気持ち悪いと言ってしまったことから、怒ったガネーシャが黒光りするブラックガネーシャに変身し、そのスパルタな教えに導かれて他力ではなく、自力で自分を変えていくお話。

♡幸せポイント

主人公は、ガネーシャの大切なペンダントを、ガネーシャにライバル心を持つ稲荷神に渡してしまい、それを取り戻すために商売競争で勝たなければならなくなる。
お金持ちになりたい、稼ぎたいって人は思うけれど、お金を稼ぐってどういうことなんだろう、という問いへの答えを教えてくれる。
 
ものやサービスを売るということはお客さんに感動を伝え、喜んでもらうこと。
お金は人を喜ばせた対価としていただくもの。
 
ガネーシャの教え方ははちゃめちゃだけど、主人公に教えるだけでなく、主人公とぶつかり合って、ガネーシャ自身も傷つきながら成長を支えてくれる。
毎回、ガネーシャが去っていく場面で主人公と同様に寂しさがこみあげ、涙がこぼれてしまうのは、ガネーシャのように寄り添って、自分の成長を支えてくれる人を欲しているからだろう。
 
私たちが求めているのは、そういう泥臭い上司、先輩、仲間なのかも知れない。